重陽の節句の食べ物

重陽の節句の行事食

 

Q

重陽の節句に食べる物ってあるの? (9月9日)

A

あまり馴染みがない重陽の節句だけど、桃の節句や端午の節句のようにお決まりの食べ物ってあるのかな?


重陽の節句は別名「菊の節句」と言われているよ。丁度重陽の節句の頃は菊の花のシーズンだからなんだ。


昔の中国では菊の花には邪気を祓って長生きさせる効果があると信じられてきた関係で、この節句では菊の花を飾ったり、お酒に花びらを浮かべて飲んだりしていたから、そういった楽しみ方の他に食用菊をてんぷらやおひたし、お吸い物に入れたりして食べられているよ。


また、この節句が庶民に広がるにつれ収穫祭的な意味合いを持った事からこの頃に収穫されるものを食べる習慣もあるよ。「栗の節句」と別名される程、この頃栗は沢山取れるんだ。江戸時代あたりからはその栗を栗ご飯にして食べているよ。また、「おくんち(9九日)に茄子をたべると中風(ちゅうふう)にならない」と言われていて秋茄子を食べていた地域もあるよ。


中風っていうのは脳血管障害の後遺症で麻痺などの事をいうんだけど、昔は風邪を引いたことによって引き起こされる発熱や汗、頭痛、咳等の症状が出ることを表していたので、広く不快な症状を起こさず健康でいられるようにという願いがこめられていたんだね。